代表挨拶
「資源・食糧問題研究所」設立にあたって
21世紀に入り、世界の資源・エネルギー・食糧を取り巻く環境は一変し、原油や鉱物資源、食糧価格は高騰し続けています。
それは単なる投機資金による一時的上昇ではなく、パラダイムそのものの変化であり、その背景には、新興国である中国・インドなど人口大国の経済成長に伴う資源の大量消費があります。
世界中で限りある資源の獲得競争が始まるなか、日本においてエネルギー自給率は原発を除くとわずか4%、食料自給率はカロリーベースで39%と大変心もとない状況となっており、私たちはこれから厳しい時代を迎えることが想定されます。
今後、企業においては資源戦略、農漁村においては新規就農者の増加、商品開発や輸出戦略が重要課題となってくるでしょう。また、中国など諸外国の動向等、世界のコモデティの流れをつかむことが重要視されてくるでしょう。
資源小国に住む私たち日本人が、これから本格的に到来する資源・食糧の高騰する時代に対してどう立ち向かうべきかを調査・分析し、広く情報を必要とする方々にお伝えするために、新たに「資源・食糧問題研究所」を設立致しました。丸紅経済研究所での30年にわたるコモデティ市場の構造的な変化の見通し、さらに市場への影響を予測してきた経験を生かし、今後、資源・食糧問題の対処方法を示す一筋の灯となるよう、力を尽くして参りたいと存じます。
平成23年10月
資源・食糧問題研究所
代表 柴田 明夫
柴田 明夫
略歴
1951年生まれ、東京大学農学部農業経済学科卒
1976年 丸紅㈱に入社、鉄鋼第一本部、調査部
2000年 業務部経済研究所産業調査チーム長
2001年 丸紅経済研究所主席研究員
2003年 同副所長
2006年 同所長
2010年 同代表
2011年10月 ㈱資源・食糧問題研究所を開設、代表に就任
主な委員歴
- 経済企画庁 「地球環境・エネルギー・食料問題研究会」委員(96/9~97/3)
- 国際農業交流・食糧支援基金「アジア穀物需給動向調査分析検討会」委員(97/6~)
- 太平洋経済協力会議(PECC)鉱産物・エネルギー小委員会委員(96/4~)
- 国際協力事業団(JICA)短期専門家としてインドネシア農産物物流調査(99/2~3)
- 農林水産省・食料需給予測部会・海外農産物小委員会 専門委員
- 毎日新聞社 週刊「エコノミスト」誌‘商品(原油)市況欄執筆
- 時事通信社「アナリストの目」で原油市場分析(99/5~)
- 日本大学経済学部非常勤講師(地域経済論)(99/4~)
- 日本経済研究センター 欧米研究会メンバー(2003/4~04/3)
- 農林水産省「食料・農業・農村政策審議会」臨時委員(2005/4~)
- 資源開発委員会委員(注:和光大学岩間剛一教授を委員長に、石油天然ガス金属鉱物資源機構、新日本石油開発、帝国石油、国際開発センター、国際石油開発、日本エネルギー研究所、富士通総研、中東経済研究所、東京ガスなどがメンバー)
- 農林水産省「国際食料問題研究会」委員(2007/3~)「資源経済委員会」、農水省農業政策研究所機関評価委員会、国土交通省「国際バルク戦略港湾検討委員会」等委員。
- 農林水産省・経済産業省「2015年ミラノ国際博覧会 日本館サポーター」
- 一般社団法人エネルギープランナー協会理事
- 特定非営利活動法人 日亜経済発展センター理事
- 国際資源大学校非常勤講師(2008年~ )
- 内閣府経済財政諮問会議「2030年展望と改革タスクフォース委員」(2016.9~ )
連載
- 毎日新聞社 週刊「エコノミスト」誌 商品(原油)市況欄
- 毎日新聞社朝刊「経済観測」
- 共同通信社「経済サプリ」
- 日本農業新聞「論点」
- 全国農業新聞「食糧時情」
- Food Biz(フードビズ) 差し迫る食糧クライシス「どうなる」「どうする」
トランプデータサービス 「資源・食糧問題を語る~柴田明夫の視点~」
学会関連
- (社)エネルギー・資源学会
- (社)フードシステム学会
学校関連
- 法政大学大学院政治学研究科国際政治学 非常勤講師(2010/9~ )
- 日本大学経済学部非常勤講師(99/4~2010/3)